
気多大社境内
(2003年4月19日撮影)
●概要
気多大社は羽咋市寺家町にある「能登一ノ宮」。越前の気比神社、常陸の鹿島神社、下総の香取神社とともに日本4社の一つとなっている(文献10)。
社叢林内の様子
(2003年4月19日撮影)
社殿の背後の社叢林は約3haと広く、「入らず(いらず)の森」として人の出入りが厳重に禁じられてきた。落葉・落枝まで自然状態で保存されており、スダジイ、タブノキを中心としてヤブニッケイ、ヤブツバキ、モチノキ、シロダモ、ヒメアオキ、カラタチバナ、ヒサカキ、トベラなどの照葉樹が多く生育している(文献10)。
●アクセス
・JR七尾線羽咋駅よりバスで車で約10分(文献10)。
●現地紹介
真っ暗な「入らずの森」内の様子
(2003年4月19日撮影)
気多大社は小学校低学年の頃、バス遠足で行ったはずだが記憶はない。今回は雨で山登りを諦めたAくんに誘われて、彼が文献からリストしてくれた「自然性の高い」社叢林をいくつか巡ることになった。2003年4月19日である。
スダジイの巨木
(2003年4月19日撮影)
気多大社には雨にも関わらず観光バスの団体客が来ていた。社殿の裏に鬱蒼とした社叢林が見えるのに私たちは胸を躍らせた。これだけまとまった常緑広葉樹林は普段なかなか見られない。
私たちは拝観料が必要な社殿には入らずに周囲の遊歩道を散策しながら「入らずの森」を観察することにした。ちょっと林内を覗くと常緑の葉に覆われた林内は雨のせいもあって真っ暗だった。スダジイやタブノキの巨木が何本もあるのが壮観だった。
ムベ
(2003年4月19日撮影)
林床は暗いため植被率は比較的低いが、種数は多かった。テイカカズラ、キヅタ、ヤブランのほか、カラタチバナ、ムベなどヤブツバキクラスを表徴する植物が多く見られたのが印象的だった。ムベを見たのは久しぶりだった。
オオタチツボスミレ
(2003年4月19日撮影)
遊歩道沿いは林冠が少し開いているので、光が差し込んで様々な植物が生育していた。道沿いには本州では日本海側のみに生育するオオタチツボスミレがちょうど花盛りだった。
ウラシマソウ
(2003年4月19日撮影)
少し湿った沢沿いでスギが植栽されているところにはテンナンショウ属の一種(マムシグサの仲間)が花をつけていた。Aくんはテンナンショウ属を見るのは初めてらしく、少し不気味にも見える奇妙な花を興味深そうに眺めていた。
後日、図鑑で調べると、付属体が長く伸びてヒゲのように見えるこの花はウラシマソウであることが判った。
社叢林の裏の池
(2003年4月19日撮影)
遊歩道をずっと歩いていくと池があり、この付近から常緑広葉樹林ではなくアカマツ林へと植生が変わっていた。
アカマツ林内ではいくつもの中学生(?)のグループがオリエンテーリングで走り回っていた。近くの国立青年の家に泊っているのだろうか。私は鹿島少年自然の家に泊って、雨の中、合羽を着て碁石ケ峰へ登った小学生の頃を思い出していた。