<金沢の植生環境>
金沢市は、犀川源流域(犀奥)にある標高1644.3mの奈良岳を最高地点として、富山県と接する医王山(標高939m)などの山々から山地から丘陵地を経て金沢平野(加賀平野)、さらには南は打木(うつぎ)から北は粟ヶ崎までの海岸線まで広がっている。
植生の垂直分布からみると、金沢周辺では概ね以下のように区分される(文献26)。
・標高1600m〜400m ブナクラス域
・ 〃 400m〜200m ウラジロガシ群団域
・ 〃 200m以下 スダジイ群団域
倉ケ岳(標高565.4m)大池付近のブナ・ミズナラ林
(2002年5月11日撮影)
ブナクラス域(夏緑広葉樹林帯または冷温帯落葉広葉樹林帯)は、簡単にいえば、ブナ林がよく発達する区域である(文献6)。
石川県の植生の特徴のひとつとして、ブナクラス域が広い範囲を占めていることがあげられている(文献26)。
金沢周辺のヤブツバキクラス域を代表するスダジイ林(花園八幡町、波自加弥神社境内
(2003年7月20日撮影)
これに対してウラジロガシ群団域やスダジイ群団域は、ウラジロガシやスダジイといった常緑広葉樹が生育し、ヤブツバキクラス域(照葉樹林帯または常緑広葉樹林帯)に含まれる(文献6、文献26)。
金沢周辺において人々の生活と密接に関わってきた「里山」は、主に標高400m以下のヤブツバキクラス域(照葉樹林帯または常緑広葉樹林帯)にあたる。
金沢の里山景観を構成する主な植生について文献などから以下にその概要を述べる。現地を観察しながら随時追加更新していきたい。